自分には何もないなあと思う

とくに文章を書こうとするたびにそう思う。

 

自分には人に語れるような専門的な知識や技術など何もない。そういったものを得るための経験や努力から一貫して逃げ続けてきたから何も話せない。そのうえ、ライフワークと呼べるような趣味、好きなこと没頭できるようなことも何もなく何も語れない。四半世紀生きてきて、自分にはこれだ!と思えるようなものを何一つ得ることがないまま今に至っている。

 

それはまあいいとしても、いや良くないけど、日記や雑記とか、無価値で何でもないありきたりなものを書く時でさえ、僕には何もないなあとつくづく思う。日々、思い考え悩んでいるし、自分の頭の中は常に雑念で渦巻いている筈なのに、いざ書こうとすると毎回手が止まる。ただ自分が考えていることを吐き出せばいいだけな筈なのに、半時間、一時間、下手をすれば二、三時間まとまらないまま、自分の空っぽさに絶望し、日記やブログは続いた試しがない。だから、なんでもない日々の出来事を綴っているだけのブログにでさえ凄いなぁと劣等感を生じさせている。

 

じゃあなぜ文章を書きたいと思うんだろう。というかそもそも自分は文章なんて書きたいとは思ってない。本当はブログなんてやりたくない。書こうとするたびに自分の無力感に苛まれるものになぜわざわざ幾度となく挑戦しようとするのかといえば、正直わからない。ただ何もない自分のままでは駄目だと思っているからかもしれない。自分の何もなさに打ちひしがれる毎日から抜け出したい、少なくともまだ僕はそう思っている。その一歩目にするために、なにもないけど、なにか書く。とにかく書く。